愚者(0) 私たちのすべてがそこから出発するもの
タロットは一人の人生の旅を表しており、それはまぎれもないあなた自身の成長物語。
番号をもたない(0)放浪者、愚者を見ていきましょう。
愚者(The FOOL)は気ままに動く放浪者であり精力的であり不滅である。
タロットの中で最も強く、好き勝手に旅をして、時々悪ふざけをして秩序をかき乱しひっくり返す。
どこかで聞いたことのあるような動きをしていると思いませんか?
そう、時には邪魔者として、時にはピンチヒッターとして働くトランプのジョーカーそのもの。
その奇抜な存在は自由気ままに世界を移動する。
動きのあるとろを好み、何も動きがなければ何かを作り出す。
昔愚者は犬と同様に、王様の持ち物として考えられていました。
いつも犬と彼は一緒。
タロットでも何かを愚者に告げるように噛んでいます。
しかし彼は「本能的な側面」と非常に結びついており、「どこへ行く」といった目的を持ったり目指す必要は全くなく、本能の赴くままに導かれるのです。
愚者は「0」とか「22」などという数字は全く気にしない。
なぜなら絶え間なく動いている存在として、カードの間を動き回り、踊り巡り「始まり」と「終わり」を永久に結び付けているからである。
愚者は自分自身を混沌とした「無意識の世界」と秩序ある「意識の世界」との世界の間をつなぐ一つの架け橋を表す。
ユングのいう「トリックスター」の原型である。
“神話や物語の中で、神や自然界の秩序を破り、物語を引っかき回すいたずら好きとして描かれる人物のこと。善と悪、破壊と生産、賢者と愚者など、全く異なる二面性を併せ持つのが特徴” wikipedia より
愚者を英雄をみるか、悪者とみるかはあなたの味方次第でいいのです。
遊び心や途方もないエネルギーで自由気ままに動き回り、ものごとに執着しない。
特定の目的を持たず、世界を絶え間なく放浪する、それが愚者なのです。
本当は自由のはずなのに、いつの間にか目に見えない「常識」(とよばれるもの)や世間体に縛られていませんか?
あなたはどうしたいですか?
もしかしたら自分自身が愚者として、もしくはトリックスターがあなたの世界を変えるために現れたかもしれませんね。
参考文献